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富士市商工会

2016年10月28日

値決め、難し

 富士市商工会青年部では、淡々と定例会議を行いましたが…

実は、今、諸々の活動を淡々と準備中なので、
今この場で報告できるネタがないんです顔10汗
活動の様子については、次回以降ご報告して参ります。

 そこで、今回は若手後継者・経営者の資質向上を応援するための
ネタを書きます。

 金属加工のプロ、稲葉敬太さん(ケーアイ工業株式会社)に、
ふじかわ夏まつりに合わせて、ステンレス製特製調理器を
作ってもらったのですが、

では、もしこれを製品として販売するとしたら、
その価格って、いくら?

完全オリジナル品なので、価格が幾らなら適切か
価格設定が難しいんです。

 そこで、まず費用のほうから。製造原価計算を行ってみます。
製造原価は、その製品の材料費+労務費+経費です。
(本当は工業簿記のルールに従って、しっかり説明しないといけない
 のですが、大分説明を省きます)

 ・材料費 ステンレス板、フレーム用の角材、熔接材など
        材料費については、使い切らなかった
        残りの材料について、材料費から引きます。

 ・労務費  直接製造作業を行う人の給料
         +直接には製造に関わらない人の給料
        労務費については、賃料
        (大体、月給÷1カ月の作業時間)に、
        作業に掛かった時間をかけます。

 ・経費   外注加工費や修繕費、減価償却費など
        経費については、材料費・労務費以外の
        原価全てが入ります。

これで1個当たりの製造原価を出し、次に価格をどうするか考えますが…

価格の設定の方法は、実に様々

 赤字にならない価格設定をする事は当然なのですが、
価格設定の方法には、主なもので、

①とにかく、費用を回収できる価格をつける
 (コストプラス価格設定方式)

②お客が「この値段なら買って良い」という価格を調べ、価格をつける
 (知覚価値価格設定方式)

があります。
 ①のほうが、値付けは楽なのですが、もしお客が
「これならもっと高くても買いたい」
と思っていたとしたら、利益が少なくなるので勿体無いです。

 非常に著名な企業経営者の方が、
 「値決めは経営である」 
と、価格設定の大事さと難しさについておっしゃっています。

 結局、稲葉さん特製調理器は、稲葉さんのご厚意で
青年部に特別奉仕価格で提供して頂きました。
 うーん、事務局加藤、経営改善支援に従事しているものの
依然、経営の奥深さを知ることが出来ておらず、恐縮々々です顔10汗

(文責 事務局加藤)  


Posted by 富士市商工会 at 17:04Comments(0)